マフラーを外すよう指導しなかった…遊園地元従業員に罰金

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2002年11月、栃木県那須町の女性客が着用していたロングマフラー(長さ2.7m)が、林道を走るバギーの駆動部に絡まり、この女性が窒息した事故について、宇都宮地裁大田原支部が5月31日、テーマパークの元社員に罰金30万円の略式命令を下していたことがわかった。マフラーを外させるなどの安全措置を怠ったためだという。

問題の事故は2002年11月13日に発生している。同日の午後2時40分ごろ、那須町内にある遊園地「りんどう湖ファミリー牧場」の中にある林道で、宮城県仙台市内に住む当時26歳の女性が運転していた1人乗りのゴーカート「ウルトラバギー」がコース途中で停止しているのを後続の同僚が発見した。

バギーの駆動部分にはこの女性が首に巻いていたロングマフラーが絡まっており、首が絞められるていた。女性は近くの病院に収容されたが、事故から約5時間後に死亡している。

遊園地側は「マフラーをしていた客には、それを取るように指導していた」と警察に対して説明したが、乗り場付近を担当していた元従業員はこの女性がマフラーを着用していることを認識しながら、外すようには指示していなかったとみられる。

警察や検察ではこれを過失として、この従業員を業務上過失致死罪で略式起訴していたが、裁判所も「従業員はマフラーを外させるなどの安全措置を講じなかった」と最終的に認定。30万円を罰金を命じた。

ロングマフラーは2002年秋冬の流行で、2003年1月には大阪府東大阪市内でバイクに乗った女性が同様の事故を起こしている。

《石田真一》

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