危険運転罪か業務上過失か…懲役6年を求刑

自動車 社会 社会

2002年10月、長野県小海町内の町道で、歩行演習に参加していた高校生の集団に乗用車が突っ込み、このうちの2人を死傷させたとして、危険運転致死傷罪に問われた20歳の男(事故当時は少年)に対する論告求刑公判が4日、長野地裁上田支部で開かれた。

検察側は裁判所に対し、懲役6年の実刑を求めている。

問題の事故は2002年10月3日に発生している。同日の午後2時ごろ、小海町豊里付近の町道で、山梨県甲府市内の高校が実施していた「強行遠足」と呼ばれる歩行演習を行っていた高校生の列に、カーブを曲がりきれずに対向車線側に逸脱してきた乗用車が突っ込んだ。

この事故で歩行演習に参加していた16歳の女子生徒が死亡。別の女子生徒が重傷を負ったほか、クルマに同乗していた18歳の男性も軽傷を負った。

事故原因はクルマの速度超過と判断されたが、検察側は「故意による速度超過で制御不能に陥った」として危険運転致死傷罪で起訴。これに対して弁護側は「速度超過の事実は認めるが、事故発生は偶発的な過失によって起きた」と主張。業務上過失致死傷罪の適用を求めていた。

4日に開かれた論告求刑公判で検察側は「被告はカーブを曲がりきることができないかもしれないという認識を持ちながらクルマを運転していた」と指摘。「高速運転を好む性癖が招いた極めて悪質な犯行である。再犯の可能性が高く、事故の社会的影響も甚大だ」として、改めて危険運転致死傷罪の適用を裁判所に求め、懲役6年を求刑した。

判決公判は8月6日に行われる予定だ。

《石田真一》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 日産『エクストレイル』e-POWER が走行不能に!…土曜ニュースランキング
  2. マツダの新型SUVが約250万円から!?「バグってる」「買わない理由がない」など驚きの声殺到
  3. Z32ファン感涙、レトロ感あふれる『フェアレディZ』が話題…9月の新型車記事ベスト5
  4. レクサスの最高峰セダン『LS』36年の歴史に幕、SNSでは「センチュリーが後継モデルに?」との期待も
  5. 日産『エクストレイル』e-POWERの9197台でリコール…発電停止と走行不能のおそれ
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る