カーチェイス中の事故、仕掛けた側も危険運転容疑

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愛媛県警は7日、愛媛県松山市内で割り込みを発端とするカーチェイスの最中、逃げる側のクルマに重傷事故を起こさせる要因を作り出したとして、バス運転手の34歳の男を危険運転致傷容疑で書類送検した。

愛媛県警・松山南署によると、問題の事故が起きたのは5月3日。午後7時40分ごろ、松山市来住町付近の国道11号線で青信号に従い道路を横断しようとしていた小学2年生の男児が、赤信号を無視して交差点に進入してきた乗用車にはねられ、全治3カ月近い重傷を負った。

警察では赤信号を無視して高速度を保ったまま交差点に進入し、事故を起こした23歳の男から業務上過失致傷容疑で事情を聞いていたが、その後の調べで男のクルマは事故当時、割り込みを巡って後続車とカーチェイス状態となっていたことが判明した。

男のクルマは国道11号線を走行していた際、車線変更をして普通トラック(バス運転手が非番中に自己所有のトラックを運転)の前方に割り込むような状態となったが、この行為にトラックのドライバーが激怒。クラクションを連打しながら、故意に車間を詰めるなどした。

男は危険を感じて徐々にスピードを上げて逃げようとしたが、トラックもこれに追従。最終的には2台とも高速度で疾走、やがて事故を起こしたという。

この供述から、警察では「事故に至るまでの経緯を判断すれば、煽った後続車のドライバーにも一定の責任は生じる」と判断。実際に事故を起こした男だけではなく、後続のトラックを運転していたバス運転手にも危険運転の容疑があることを認め、2人を危険運転致傷容疑で送検した。

実際に事故を起こしてはいないものの、事故を起こす要因を作り出したドライバーに対して危険運転容疑が適用されるのは全国でも初めてのケースとなる。

《石田真一》

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