トヨタ『パッソ』/ダイハツ『ブーン』(7日発表・発売)のサスペンションは、フロントがLアーム形状のマクファーソンストラット式、リアは2WDがトーションビーム式、4WDが3リンク式。
2WDのトーションビームには、コーナリング時の安定性を高めたり、高速走行時のバウンシングなどの外部入力による進路の乱れを抑制する効果のあるトーコレクトブッシュが組み込まれている。
足回りはタウンユース時の乗り心地を最優先にセッティングされた。コイルスプリングの固さ、ショックアブゾーバーの減衰力ともに、かなり柔らかい。
が、前出のトーコレクトブッシュや、前1465mm、後1470mm(2WD)という、このクラスとしては前例がないほどのワイドトレッドにより、操縦安定性は充分に確保されているという。パッソ/ブーンのシャーシ性能の高さをうかがい知ることができる。
4WDは1.0リットルエンジンのみの設定。通常はFFに近い状態で走行し、前後輪に回転差が生じると、ビスカスカップリングが自動的に後輪にトルク配分を行う「Vフレックス」フルタイム4WDが採用されている。
この4WDシステムはトヨタのFFベースの4WD車に広く採用されているもので、軽量・コンパクトという特性からダイハツが開発実務を担ったパッソ/ブーンにも採用された。
タイヤは155/80R13。「タイヤ開発については、6種類ほどの試作品の中からベストチョイスした。乗り心地と操縦安定性は充分に確保されている」(トヨタのエンジニア)という。