白バイからから逃げようとしたのは…監察課の幹部だった

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岡山県警は21日、今月4日に岡山市内で交通違反を行い、白バイから逃走しようとした県警本部・監察課次長職にある警部について、同日付で戒告の懲戒処分を実施したことを明らかにした。また、懲罰的人事による配置転換も22日に予定されているという。

岡山県警・監察課によると、問題の“事件”は今月4日に発生している。同日の午前7時50分ごろ、岡山市蕃山町付近の国道53号線で、岡山東署などが速度違反の取り締まりを行っていたところ、取り締まり地点の制限速度(40km/h)を38km/hオーバーの78km/hで通過するバイクを発見。ただちに追跡を開始した。

バイクは近くの交差点を信号無視のまま左折。さらには通学時間帯で通行禁止の規制がなされた市道にも進入して170mあまりを走ったが、白バイに追いつかれて取り囲まれた。

白バイ隊員は免許証の提示を求めたが、この段階で違反者が県警本部の監察課に所属し、次長職にある48歳の警部だということが判明した。警部は道路交通法違反容疑で検挙され、赤キップ1枚と青キップ2枚を交付されることになった。

事態は監察課にも報告されたが、警察官の不祥事に対して処罰を行う部署の幹部が関与したため、県警本部でもかなりの騒ぎとなった。

通常、警察官の交通違反事案は発表しない県警でも、警部が白バイを振り切って逃走しようとしていた事態を重く見て異例の発表を行うとともに、この警部を現在の監察課次長職から外し、別のポストに異動させる懲罰的人事の執行も実施する。

警部に対しては21日付けで戒告処分が実施され、翌22日付けで装備課次長職に異動する人事も合わせて発表されている。

監察課では「警察官や職員に対し、綱紀粛正や倫理を指導する立場にある部署の幹部がやっていいいことではなく、厳正に対処する姿勢を示す必要があった」と、今回の処分や人事異動について説明している。

《石田真一》

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