東京都交通局は13日、東京都台東区内を走行中の路線バスが冷房使用による燃料消費の増大からガス欠を起こし、立ち往生するというトラブルが12日に発生していたことを明らかにした。
営業所からの出発時に担当した運転手が燃料補充の確認を忘れたのが原因とみられる。
これは東京都交通局が明らかにしたもの。燃料切れが発生したのは12日の午後6時30分ごろ。台東区浅草付近を走行していた錦糸町駅発日暮里駅行きの路線バス、都08系統(南千住営業所管轄)のエンジン出力が急速に低下、加速不能となるトラブルが発生した。
直後にエンジンも停止。運転手がチェックしたところ、燃料タンクが空になっていることがわかった。
このバスには当時12人の乗客が乗車していたが、運転手は「エンジンにトラブルが起きた」と説明し、約10分後に現場を通った後続便に乗り換える処置を取った。
約40分後に燃料が営業所から輸送され、その場で補給。バスは回送扱いで営業所に引き上げた。
通常、路線運用に就くバスには出発前に燃料の補充が行われるが、南千住営業所では何らかの手違いからこのバスに燃料を補充せず、前日に補充した残り分のみで運用に投入していた。
また、出発時に担当した運転手も「燃料は満タンである」と誤認し、計器類をチェックしないまま出庫。途中交代した別の運転手も通常使用で燃料切れに至ることはないことから、燃料計のチェックを怠っていた。
ガス欠を起こした車両はサブエンジンを冷房の動力としているが、これをフルに動かすために夏場は燃料の消費量が増加する傾向にある。しかし、運転手らはそれらを忘れていたとみられ、結果として立ち往生に至ってしまったようだ。
また、同局によると東京が猛暑となって以来、同様ケースでの立ち往生がこれまでに3件発生していたことについても明らかにしている。原因は今回と同じく確認ミスだという。