道路を狭めて違法駐車を阻止…歌舞伎町で実験中

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警視庁は21日、日本有数の繁華街である東京都新宿区歌舞伎町付近での違法駐車を一掃するため、道路脇にカラーコーンを設置し、道路の幅を故意に狭くして物理的に駐車不能とする実験を開始した。28日まで施行し、実験の結果が好調なら以後も継続する。

これは警視庁・交通部が実施したもの。今回、道路の幅を減少させるという違法駐車防止対策が実施されるのは、新宿区歌舞伎町1丁目から2丁目に抜ける区道(通称:花道通り)の約280m区間。付近にある建物名称で表記すると、新宿コマ劇場の北側から、風林会館南側までとなる。

この付近は歌舞伎町の中心地で、飲食店はもちろんだが、暴力団の事務所も集中している。深夜から未明に掛けての時間帯は高級輸入車で路肩が埋め尽くされ、一般車の通行が困難になる。

新宿区内では路上駐車が認められているエリアはなく、花道通りも駐車禁止の規制が行われている。これまでにも駐車禁止の取り締まりは積極的に行われており、付近に私服の警察官を配備して20-30分間の継続駐車が確認できた段階で違反として処理するような取り組みも行っている。

しかし、こうしたクルマは5分おきに小刻みな移動(タイヤを動かすのみ)を繰り返しており、運転者から「移動させている」と主張された場合には取り締まることが困難という状態にあった。

そこで考え出されたのは、通常なら6.5mある幅員を強引に縮小してしまうというもの。左右の路肩にカラーコーンを設置。コーン間を鉄パイプでつなぎ、路肩を封鎖してしまうことで幅員を3.5mに減少させ、物理的に路上駐車が困難な状態を作り出した。

エリア内には5カ所のトラック荷扱いスペースを設置。飲食店への配送車に限ってこの部分の使用を認める。

警察では「実効性は未知数」としながらも、一定の効果が確認できた場合には継続して実施する方針だという。しかし、別のエリアに違法駐車のクルマが移動するだけとの指摘もあり、今回の結果が注目される。

《石田真一》

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