事件参考人の運転するクルマが炎上…自殺の可能性も

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5日、和歌山県御坊市内の阪和自動車道のトンネルで、走行していた三菱『パジェロ』から突然出火するという事故が起きた。消防が消火作業にあたり、約30分ほどで鎮火したが、車内から運転していた男性が遺体で発見されている。

男性は今年5月に起きた殺人事件の参考人として警察の聴取を受けており、この日も警察署に向かうところだった。出火直後のやり取りに不審な点もあり、警察では事故と自殺の両面で調べを進めている。

和歌山県警・捜査1課、同・高速隊によると、事故が起きたのは5日の正午ごろ。御坊市塩屋町付近にある阪和自動車道上り線・塩屋トンネルで、トンネル内を走行していたパジェロが側壁に接触。そのまま約100m走ったところで停止したが、直後に後部座席付近から炎が立ち上った。

このクルマには今年5月に和歌山県日高町内で起きた殺人事件の参考人として事情聴取されていた49歳の男性が1人で乗っており、前後を捜査車両3台に囲まれて走行していた。

出火直後に警察官が救助のため駆け寄ったが、クルマのドアはすべてロックされていた。男性は運転席におり意識もあったが、警官の「早く逃げろ」という指示を無視。

このため御坊署の巡査部長が後部座席の窓ガラスに拳銃1発を発砲。割れたガラスから手を入れてドアのロックを解除しようとしたが、火の回りがあまりにも早くこれを断念した。

クルマは出火から約3分で全体が火に包まれ、駆けつけた消防隊が消火に当たったが、鎮火までは約30分を要した。焼け跡からは男性の遺体が発見されている。

事故を起こしたパジェロはリコール対象外のもので、出火直後に男性が車外に逃げ出さずにいたことや、火の周りがあまりにも早く、ガラスを割った警察官らが「強いガソリン臭がした」と話していることなどから、警察では事故と自殺の両面から調べを進めている。

なお、拳銃発砲について、警察では「人命救助のために行った緊急措置であり、問題は無いと認識している」とコメントしている。

《石田真一》

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