富士重、アルミ合金「摩擦かくはん接合」技術を実用化

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富士重工業は、厚さ1mm前後のアルミ合金薄板構造の突き合せに、「摩擦かくはん接合」(FSW)の実用化技術を確立したと発表した。

この新技術は防衛庁向けの無人標的機の円筒構造を形成する接合面に適用する。今後、自動車部品にも採用していく。
 
FSWは金属接合技術で、接合面に金属の回転工具を挿入し、回転で摩擦熱を発生、回転によって材料をかくはんして接合する技術だ。

溶接に比べて加工速度が早いので効率が高く、ひずみや変形が少なく品質も高く、強度も優れている特長がある。鉄道車両や自動車などの部品への適用が広がっている。
 
現在、FSWを適用して量産化している部品の素材は、接合面の高精度な位置合わせが必要なため、アルミニウム合金が多く、それらは厚さ数mmから10数mmで、1mm前後の薄板構造の突合せ接合は実用できていなかった。

今回、富士重は接合用治具の工夫で、高精度な位置合わせを可能とし、接合面にあてる工具の回転数の最適設定でアルミ合金薄板構造の高品質な摩擦かくはん接合を安定的に実施できるようになった。

溶接と比較しても溶接前処理から溶接後のひずみ取り、バリ取りまでの一連の工程の中で効率化を図り、製造コストの低減も実現した。
 
富士重は防衛庁に無人標的機へのこの技術の採用を提案、承認を受けたため、今秋から量産する。

《レスポンス編集部》

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