富士重、アルミ合金「摩擦かくはん接合」技術を実用化

自動車 ニューモデル 新型車

富士重工業は、厚さ1mm前後のアルミ合金薄板構造の突き合せに、「摩擦かくはん接合」(FSW)の実用化技術を確立したと発表した。

この新技術は防衛庁向けの無人標的機の円筒構造を形成する接合面に適用する。今後、自動車部品にも採用していく。
 
FSWは金属接合技術で、接合面に金属の回転工具を挿入し、回転で摩擦熱を発生、回転によって材料をかくはんして接合する技術だ。

溶接に比べて加工速度が早いので効率が高く、ひずみや変形が少なく品質も高く、強度も優れている特長がある。鉄道車両や自動車などの部品への適用が広がっている。
 
現在、FSWを適用して量産化している部品の素材は、接合面の高精度な位置合わせが必要なため、アルミニウム合金が多く、それらは厚さ数mmから10数mmで、1mm前後の薄板構造の突合せ接合は実用できていなかった。

今回、富士重は接合用治具の工夫で、高精度な位置合わせを可能とし、接合面にあてる工具の回転数の最適設定でアルミ合金薄板構造の高品質な摩擦かくはん接合を安定的に実施できるようになった。

溶接と比較しても溶接前処理から溶接後のひずみ取り、バリ取りまでの一連の工程の中で効率化を図り、製造コストの低減も実現した。
 
富士重は防衛庁に無人標的機へのこの技術の採用を提案、承認を受けたため、今秋から量産する。

《レスポンス編集部》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. トヨタの最高峰、新型センチュリーは2ドアに、レクサス『LS』は6輪ミニバンに大変身…ブランド新戦略発表
  2. 新型センチュリークーペ、6輪のレクサス『LS』、次期カローラにミゼットも…トヨタが「ジャパンモビリティショー2025」出展車両を公開
  3. ホンダ『CR-V』にハイブリッド、日本発売に先駆けプロトタイプ公開へ…ジャパンモビリティショー2025
  4. ヤマハの新型スーパースポーツ『YZF-R9』が発売前に完売!? 人気の理由は「コスパ」にあり
  5. メルセデスベンツ『GLA』次世代型をいち早くプレビュー! 斬新なテールライト装備?
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る