ターゲットは登校中の子供…ストーカーに懲役20年求刑

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自身がストーカー行為のターゲットとしていた女性の子供に、危害を加えることを目的として、集団登校の列にクルマで突っ込み、傷害致死傷罪に問われた55歳の男に対する論告求刑公判が14日、京都地裁舞鶴支部で開かれた。

検察側は懲役20年を求刑している。

問題の事件は2002年1月21日に発生している。京都府綾部市神宮寺町加迫付近の市道で、集団登校するために歩いていた小学生12人の列にワゴン車が突入。児童を次々になぎ倒し、小学2年生の男児1名が死亡、11人が重軽傷を負った。

当時は運転ミスによる偶発的な事故と思われたが、事故を起こした容疑者は被害に遭った児童の母親(当時33歳)にストーカー行為を繰り返していた。容疑者と被害者の母親は養子縁組をしていたが、トラブルなどからこれを解消。

それを根に持った容疑者から度々嫌がらせを受けており、車両突入についてもこの延長上にあったと判断。業務上過失致死傷ではなく、傷害致死傷容疑で送検。検察も同罪で起訴していた。

14日に行われた論告求刑公判で、検察側は「急ハンドルで列に突っ込んだことからも衝突回避の措置を取っていないことは明白で、故意に突入したと認定できる」と指摘した。

さらには「クルマを凶器にし、無防備な小学生を狙った悪質極まりない犯行。被害を受けた児童らにとって、生涯忘れることの出来ない恐ろしい出来事。理不尽な犯行で、幼くして生命を奪われた児童の無念は言葉で言い尽くせない。被告人の態度からは、反省の念を見いだすことができない」とまとめ、裁判所に対して懲役20年の実刑を求めた。

これに対して弁護側は「運転中に腰がけいれんして起きた事故で、故意ではない」と主張。情状酌量を求めた。

ただし、被告の男は開廷直後に「弁護人を変えろ」などと怒鳴るなど、不規則発言を繰り返したとして裁判長に退廷を命じられている。

《石田真一》

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