診断書を書いた医師も共犯…保険金詐欺

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警視庁は27日、レンタカーを使って仲間の乗るタクシーへ故意に追突し、保険金を騙し取っていたとして男女6人のグループを詐欺容疑で同日までに逮捕していたことを明らかにした。

グループはメンバー構成を変えながら犯行に及んでおり、1998年から2003年までの間に総額5000万円を騙し取ったとみて、余罪についても調べを進める方針だ。

警視庁・交通捜査課によると、詐欺容疑で逮捕されたのは、32歳の男を筆頭とする保険金詐欺グループの男女6人。

調べによると、この6人は2002年10月、東京都豊島区内で仲間3人が乗ったタクシーに対し、レンタカーを故意に追突させるなどして人身事故を偽装した疑いが持たれている。

この際、タクシーに乗っていた3人は実際には負傷していないにも関わらず、首の痛みなどを訴えて同区内にある整骨医の診察を受けていた。

実はこれを経営する38歳の男も共犯の1人で、実際の診察をしないまま、被害者の要求通りに症状を記入した診断書を乱発していた。被害者はこれを使って慰謝料などを請求し、整骨医は治療費を請求するなど、2プロセスで保険金を騙し取っていた。

主要メンバーは今回逮捕された6人だが、被害者役は事故の度に入れ替えており、約40人が事件に関与したとみられる。被害総額は5年間の犯行で約5000万円に達していると推測されている。

警察では逮捕した6人を追及し、詐欺にスポットで参加した人物の特定を進めるとともに、整骨医の男は別の事件にも関与していた可能性が高いと見て、余罪についても厳しく追及するとしている。

これまでレンタカーが犯行グループのクルマに追突したり、それとは逆にレンタカーに追突するという事故偽装は多かったが、タクシーへ故意に追突するという偽装は過去にあまり例がなく、警察ではこの点についても調べを進めるという。

《石田真一》

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