改正道交法、違法競争型の暴走族に初適用…福岡県

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福岡県警は18日、深夜から未明の時間帯に掛け、福岡県福岡市東区内で「ゼロヨンレース」と称した暴走を行ったとして、福岡市内に住む19歳の少年ら3人を道路交通法違反(共同危険行為)で書類送検した。

改正道交法の施行により、集団暴走を警察官の現認だけで摘発できるようになったが、違法競争型の暴走に適用されたのは今回が全国で初の事例となる。

福岡県警・交通指導課によると、公道でゼロヨンレースを行ったとして道交法違反(共同危険行為)に摘発され、同容疑で書類送検されたのは、福岡市東区内に在住する19歳の少年と、久山町に住む21歳の男など2人の合わせて3人。

暴走が行われたのは、今月7日の未明。同日の午前1時30分ごろ、福岡市東区箱崎ふ頭4丁目付近にある市道(香椎かもめ大橋)で、19歳の少年と21歳の男は「バイクで400mの区間を走行し、そのタイムを競う」という、ゼロヨンレースを行っていた疑いがもたれている。

この場所では毎週末になると県内から改造した車両が集結。公道をサーキット代わりに占有してレースを繰り広げていた。走行に参加するだけではなく、それを煽るギャラリーも多数集まることから、警察ではここで暴走する集団を「違法競争型暴走族」と認知。取り締まりの強化を進めていた。

改正道交法施行後初の週末となった6日深夜から7日未明に掛けて、警察では現場周辺に多数の警察官を配置。また、容疑車両の逃走に備えて覆面パトカーを含む車両も準備した。

改正法では警察官が暴走行為を現認し、危険と判断した場合には違反とみなして摘発を行えるが、2人が運転するバイクは100km/h以上の高速度で走行。この様子を複数の警察官が現認し、摘発に踏み切った。

共同危険行為といえば、集団で暴走を繰り広げる「集団暴走型の暴走族」を思い浮かべがちだが、公道をサーキットと化して速度やタイムを競う「違法競争型」も暴走族の一形態としてカウントされている。

今回の摘発は、改正法が違法競争型にも及ぶことを示した全国で初めてのケース。今後、いわゆるドリフト族などについてもこれが適用される可能性は充分にある。

《石田真一》

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