「休みの日は家内や娘と出かけたり、自宅で家族と一緒に過ごす時間が多いですね」と語るのは、『ラフェスタ』の開発責任者でもある、日産自動車商品企画本部 チーフ・プロダクト・スペシャリストの横山泰造さん。
横山さんは80年に日産自動車に入社。新車の初期修理の教育担当や、販売店でのセールスを経験し、後に商品企画に配属となった。商品企画だけでも20年以上のキャリアを持つ、まさにスペシャリストだ。
今まで手掛けたクルマは、『セレナ』や『ラルゴ』、初代『キューブ』、『エクストレイル』といった、いわゆるRVと呼ばれるクルマが多い。そのときのノウハウはラフェスタにも生かされているのだろうか。横山さんは語る。
「今までの経験でいえることは、物理的な寸法だけでは車内の広さは語れないということです。5cm程度の寸法の差があっても、作り方次第では同じに見えてしまうこともあります。そこでラフェスタで導入することになったのが、パノラミックルーフです。光をより多く取り入れることで、寸法以上の開放感を感じていただけると思います」
「ワタシ自身も家族と山口県へクルマで旅行に出かけたときに、こんな経験をしたことがあります。関東を出発して大阪ぐらいまで走ると、日常的な会話のネタが尽きてしまい、それ以降の会話は、ほとんどが車窓からの風景の話題になってしまったことがありました。そうなったときに、ラフェスタのようにウインドウエリアが広く、パノラミックルーフがあれば、話題にも事欠かないのではないかと感じました」と語る。
実際にラフェスタのセカンドシートやサードシートは、ウインドラインが低く、子供の目線でも見晴らしはよいだろう。さらにパノラミックルーフを通しての、空へと通じる視界には、雲や鳥など、新たな会話のネタも提供してくれるに違いない。
また、PLAYFUL(プレイフル)に採用されている、撥水シート表皮やウオッシャブルラゲッジボードといったアイテムは、エクストレイルを手掛けた横山さんならではのアイデア。
ラフェスタがパノラミックルーフや、広いウインドウエリアの採用により、寸法以上の高い開放感が得られているのも、きっと横山さんのミニバンを通じた実生活に基づいた多くの経験から生かされているのだろう。(つづく)