アメリカの自動車輸入業者、マルコム・ブリックリン氏が中国から『チェリー QQ』を輸入し、アメリカ国内で販売する計画を発表したのは数カ月前。
かつての日本車、そして韓国車がそうであったように、最初は安いエントリーモデルでもいずれその品質が認められ、アメリカ車を脅かす存在になる、と期待してのこと。
ところが、GMがこの計画に猛然と噛み付いた。チェリーQQは、よく知られているように、中国で生産されているシボレー『スパーク』(デーウ『マティス』)のコピー、と言われるほどよく似たクルマ。
しかも、価格がスパークより2割ほど安いため、中国内ではスパークの6倍も売れている。
このためGMは中国政府に対し、チェリーの生産をやめさせるよう交渉中だが、相手が中国だけにはかどっていない。
GMのCEOリック・ワゴナー氏は、もしブリックリン氏が計画を続行するようなら、法的な対応も辞さない、という構え。思わぬところで米中戦争がぼっ発しそうだ。