7日、茨城県石岡市で30歳の女性が警官を装って接近してきた男に現金を騙し取られそうになる事件が起きた。警察では詐欺未遂事件として、現場から逃走した男の行方を追っている。
茨城県警・石岡署によると、事件が起きたのは7日の午前4時30分ごろ。石岡市三村付近の市道で、30歳の女性が運転する乗用車が走行していたところ、後方から赤色灯を点灯し、サイレンを鳴らしたクルマが接近。停止を呼びかけた。
女性は接近してきたクルマがパトカーと思って路肩に停車。直後に後方のクルマから降りてきた男が警察手帳のようなものを提示し、女性に対して「スピード違反だ。免許を見せなさい」と要求した。
続いて男は「スピード違反だけど、3万5000円を払えば見逃してやる」と要求。この発言に不信感を抱いた女性は「そんなにスピードを出していた覚えもないし、本当に警察官なのですか?」と追及したところ、男は女性の免許証を奪ったまま逃走。現場から走り去った。
女性から通報を受け、本物の警察官が現場に急行。偽警官による詐欺未遂事件として捜査を開始した。
被害を受けた女性の証言によると、逃げた男は30歳代。青あるいは紺色の制服を着用していたが、警察官というよりは警備員風の服装に見えたという。また、覆面パトカーを装っていたクルマはステーションワゴンで、サイレンなどは本物のパトカーに近かったという。
同署では警察マニアによる犯行の可能性も視野に入れ、捜査を続けていく方針だ。