9日、山口県防府市内の県道で10歳の男児が2台のクルマに相次いではねられる事故が起きた。男児は全身を強打したことが原因で死亡している。警察では翌10日未明に容疑者として2人の男を逮捕している。
山口県警・防府署によると、事故が起きたのは9日の午後11時ごろ。防府市新橋町付近の県道で、近くに住む10歳の男児が道路を横断しようとしていたところ、26歳の男が運転する軽自動車にはねられた。
軽自動車は男児をボンネットに乗せたまま、約30mを走行。最終的には道路中央寄りの路面に落ちた。
この男が事故の発生を警察に通報し、パトカーと救急車の到着を待っていたところ、通り掛かった別のクルマが路上に倒れたままの男児をはね、そのまま速度を落とさずに走り去った。
男児はこの直後に到着し救急車で病院に搬送されたが、全身を強打したことが原因で間もなく死亡した。
警察では最初に事故を起こした男を業務上過失致死の現行犯で逮捕。事故から約1時間後の10日未明に現場に戻り、検証を行っていた警官に「何かひいたようだ」と話した別の26歳の男を業務上過失致死と道路交通法違反(ひき逃げ)容疑で逮捕している。
現場は見通しの良い2車線の道路だが、当時は小雨が降っており、視界が多少悪くなっていたとみられる。警察では死亡した男児の司法解剖を行い、直接の死因を調べる方針だ。
なお、この男児が現場付近を歩いていた事情についてはわかっておらず、警察では家族からも事情を聞くとしている。