SOS誤報で運転手を処分…川崎市バス

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川崎市交通局(神奈川県)は23日、同局に所属する42歳のバス運転手が昨年10月、バスジャック通報用の装置を誤って起動させたまま走行し、これを目撃した市民が110番通報を行うという不祥事が発生していたことを明らかにした。

同局は同日付けでこの運転手に対し、減給10分の1を3カ月という懲戒処分を実施している。

川崎市交通局によると、問題のトラブルは2004年10月29日に発生している。

同日の午後0時30分ごろ、川崎市多摩区内を走行中の路線バスが誤ってバスジャック発生通報用の非常スイッチ(通称:SOSスイッチ)を起動。行き先表示を行うLED表示板に「緊急事態発生! 警察に通報してください」と表示させたまま約2分間(約500m)に渡って走行した。

これを目撃したクルマのドライバーや歩行者が警察に通報。警察から営業所に確認の連絡が入ったが、その後に当該のバスから「誤作動させてしまった」と連絡が入ったため、実際にパトカーを現場に急行させるなどの措置は取られなかった。

後日の聴取で、この運転手は「車いす乗降用のスロープを出そうとしたが、どのボタンを操作するものかわからず、周辺にあるボタンをいろいろと操作してしまった」と述べている。

実は乗降用スロープは手動で出し入れを行うものでスイッチ類は関係なく、バスジャック発生通報用のスイッチは誤作動を防ぐためにプラスチックカバーで覆われている構造になったいた。

運転手はこのトラブルを起こす約1週間前にも回数券やプリペイドカード、釣り銭などが入った業務用のバッグを紛失しており、これについては全額を自費で弁済しているが、同一運転手による相次ぐトラブルの発生に同局では「厳重に処罰する必要がある」と判断。今回の減給処分実施につながった。

《石田真一》

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