下請け業者に身代わり出頭を求めた社長を逮捕

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北海道警は2月28日、下請け業者に対して軽傷ひき逃げ事故の容疑者として出頭するように迫り、実際にこの業者を警察へ自首させていた63歳の男を道路交通法違反(ひき逃げ、無免許)や犯人隠避教唆の容疑で逮捕した。

また、身代わり出頭した男を犯人隠避容疑で改めて逮捕している。

北海道警・札幌北署によると、問題の事故は2月11日に発生している。同日の午後8時40分ごろ、札幌市北区篠路3条8丁目付近の市道で、停車中だった北海道中央バスが運行する路線バスに乗用車が追突する事故が起きた。

バスは回送車両で乗客は乗っていなかったが、39歳の男性運転手が追突の衝撃で胸部を打撲する軽傷を負った。クルマは事故後、そのまま現場から走り去っている。

警察では軽傷ひき逃げ事故として捜査を開始。事故の翌日になってから同署に61歳の男が出頭し、「自分が事故を起こした。気が動転して逃げてしまった」と供述したため、業務上過失傷害と道交法違反事件として捜査を開始した。

しかし、この男の供述は実際の事故状況とは異なる点が多々あり、事故を起こしたクルマの名義も本人のものではなかったことから、さらに追及した結果、「取引先の社長から身代わり出頭を強く求められた。自分は下請け業者の立場でもあり、仕事を失うかもしれないという恐怖から身代わりを了承してしまった」と供述。身代わり出頭と犯人隠避が発覚した。

同署では男を犯人隠避容疑で改めて逮捕するとともに、この男に身代わり出頭を命じた63歳の男を道路交通法違反(ひき逃げ、無免許)と、犯人隠避教唆の容疑で逮捕している。

取り調べに対して男は「当時は酒も飲んでいたし、無免許だからその発覚を恐れて逃げた」と供述。

犯人隠避についても「事故を起こしたことを告げたら、自分がやると相手が言ってくれた。仕事をさせないとかそういうことは言っていない」などと話し、現金での見返りなども無かったと強調しているようだ。

警察では今後、業務上過失傷害容疑でも調べを進める方針。

《石田真一》

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