PTSD症状は傷害…運転手を書類送検

自動車 社会 社会

東北自動車道で起きた大型トラックのタイヤ脱落事故について宮城県警は18日、タイヤの直撃を受けた乗用車を運転していた男性のPTSD(心的外傷後ストレス障害)を事故を原因とした傷害と認め、トラック運転手を業務上過失傷害容疑で書類送検した。

宮城県警・高速隊によると、問題の事故は2004年11月15日に発生している。

同日の午後6時ごろ、古川市清水沢付近の東北自動車道上り線で、54歳の男が運転する三菱ふそう製の大型トラックから右後輪のタイヤ(直径1.25m、重さ93kg)が脱落。中央分離帯を越えて対向車線側に飛び込み、クルマ6台と次々に衝突した。

この事故で2人が打撲などの重軽傷を負ったが、トラックは現場から逃走。後に車両が特定され、男は検挙されている。整備不良によってタイヤを固定するボルト8本のうち6本が脱落、2本は破断していた。

この事故ではクルマにタイヤが衝突したものの、外傷などを負っていない45歳の男性が被害者に含まれていたが、この男性は事故の恐怖からトラックとすれ違った際に動悸が激しくなったり、不眠の症状を呈するなどしたため、医師から重度のPTSD(心的外傷後ストレス障害)と判断されていた。

警察では「外傷こそ負っていないものの、男性は事故によって重傷を負った」と判断。トラックを運転していた男を業務上過失傷害や道路交通法違反(事故不申告)などの容疑で書類送検した。

交通事故を起因としたPTSD症状が傷害とみなされるケースは珍しく、今後どのような判断がなされるのかが注目される。

《石田真一》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 洗車で「水シミZERO」、水道に取り付けるだけで純水を生成…サンコーが発売
  2. スズキ『アルトラパン』が10年目のビッグマイチェン! 開発者が語る「長く愛される理由」と、それでもデザインを大刷新したワケ
  3. フィアット『デュカト』2台をひとつに、キャンピングカー製造を効率化…独キャラバンサロン2025
  4. VW『T-Roc』新型、全車マイルドハイブリッドに…全長120mm拡大で快適性向上
  5. 「マークXの面影が…」タイで発表された新型「ヤリスセダン」がかっこいいと話題に!「教習車にも」の声
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る