1月29日から3月13日まで実施された「阪神高速道路(阪神東線)週末社会割引社会実験」の調査結果が、阪神高速道路公団から発表された。
この実験は、週末の昼間(土・日・祝日)にETC搭載車両を対象に実施した。10:00−15:00に、ETCで阪神東線を利用した場合、時間帯によって10−20%割り引くもの。普及促進割引とETC前払い割引を併用すると、最大約34.5%も割り引くことになる。
報告書は、その効果を次のように述べている。
割引時間帯(10−16時)ではETC利用車が約2000台、6−7%増加し、その内、一般道路から阪神高速道路へ交通転換をした利用車は1日あたり960台程度であったと推計されている。また、交通量の増加は、20%割引時間帯の方が10%割引時間帯よりも大きい。
一般道路への影響では、国道308号線では交通量の減少があったが、他の路線ではその効果が明確でなかった。沿線環境の影響では、排ガスに含まれるNO2とSPMの濃度変化、騒音の減少などは明確に見られなかった。
また、集客施設でのアンケートで、今回の社会実験を認知していたユーザーはわずか30%ということも報告書には記載されている。もしもっと多くのドライバーが今回の社会実験を認知していたら、この割引制度の利用台数は増加した可能性があるかもしれない。
SAやPAなどではポスターが張ってあったりするが、それを見ているドライバーはほとんどいない。この手の割引制度を行う場合、多くのドライバーに認知させるためには、TVやラジオ番組等、積極的な広報活動を行う必要がありそうだ。