3月31日にマイナーチェンジを行ったアルファ『147』の2.0ツインスパークには、新たにコンフォートサスペンションと呼ばれる、乗り心地に振った足回りが採用されるようになった。
このサスペンションについてフィアットオートジャパンアフターセールス本部小鹿田恵彦さんは「コンフォートサスペンションは、欧州ではディーゼルエンジン搭載車に標準装備され、ほかのグレードではオプションで用意されている足回りです。フロントのダンパーはロッドの太さを従来の11.5mmから13mmに拡大し、乗り心地を高めながら高い操縦性は維持しています。このほかにもコンフォートサスペンションに合わせ、さまざまな仕様を変更し、ジオメトリーにも手が加えられています」と語る。
実際に新しいアルファ147に乗った瞬間に乗り心地がよくなったことがわかる。明らかに路面からの突き上げが減り、荒れた路面を走っても衝撃が伝わらなくなった。それでいながら、ハンドリングの切れ味については悪くはなっていない。
とくにステアリングを切り込んだ瞬間の素早いノーズの動きはじゅうぶんにキープされている。ハイペースな走りでもしない限りは、操縦性に関してキャパシティが下がったように感じることはないだろう。
ただし、アルファに乗るような人は、比較的硬いスポーティな足回りが好きな人も多いはず。そのような人たちには、新型147のしなやかな足回りは物足りなさを感じてしまうかもしれない。
そのことについて小鹿さんは「確かにアルファにスポーティな足回りを求める人は多いです。でも、そういう方には最強モデルの147GTAをおすすめします」とコメント。
新しくなったアルファ147は2.0ツインスパークまではコンフォートな乗り味を優先し、それ以上のスポーティな走りを求める人にはGTAを推すという方向性のようだ。(つづく)