【D視点】シボレー コルベット 新型…世界水準の功罪

自動車 ニューモデル 新型車
【D視点】シボレー コルベット 新型…世界水準の功罪
【D視点】シボレー コルベット 新型…世界水準の功罪 全 22 枚 拡大写真
★ポストグローバリゼーション

サルが木の枝を手に持って遠くのバナナを取ることは皆の知るところだが、このときの小枝はサルの能力を拡大する道具となっている。つまり、道具の原点は「手軽に手に入り、それを使って容易に目的を達成する」ことにある。

換言すれば、このような道具は安価で性能が良ければよいわけで、使う人がどこに住んでいようと、どんな考え方であろうとあまり問題にならない。流行の「グローバル化」には、多くの人がその道具の成果を享受できる利点がある。

ところが人間の欲求はサルのように単純ではない。新しい道具を考案したり、いろいろ便利に加工したりと、さまざまな道具を考える。

時には道具の中に生きる喜びや楽しみを見出そうとする。地域の特殊事情や文化に根ざした道具、あるいは思い入れの強い道具が、道具の持つ個性として、そのようなユーザーの欲求に応えてきた。

道具はグローバル化するとしても、人々の多彩な欲求を満足させるような個性が求められる。馴染みやすい個性、あるいはエキゾチックで刺激的なものと、楽しみ方も多彩だ。

クルマという道具もグローバル化が進む。そういった中で、人々の生活のエモーショナルな面に積極的にかかわり、その地域の文化に貢献する工夫があって、初めて地域のユーザーの楽しみにつながることができる。

つまり新型コルベットに諸手を上げて喜べないというのは、この点なのだ。次期コルベットにはアメリカ臭さをぷんぷん匂わせた初期のコルベット各車に負けないような、おおらかで、陽気で、しかもダイナミックな、“素晴らしいアメリカ”を表現したデザインを期待する。

★乗る前から納得のスタイル
★アメリカンドリームのバロメーター
★ポストグローバリゼーション
  1. «
  2. 1
  3. 2
  4. 3

《松井孝晏》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. トヨタ『ライズ』がカラフルに変身!? フルーツがテーマ『ハバナ フルーティーポップ』、キャルズモーターが発売
  2. 「じゃじゃ馬っぽくていい」ホンダ『ヴェゼル RS』先行公開に早くも反響! デザインと性能に注目
  3. 新型取締機「JMA-520/401」に対応、セルスターがコンパクトな一体型レーダー探知機を発売
  4. ネオレトロ感漂う新型ホイール「+81Wheel」、阿部商会「ラ・ストラーダ」ブランドから発売
  5. 一人乗りマイクロEV「EQV-TREK」発売、355kgの軽量ボディで航続110km…107万8000円から
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る