アイドリングストップしながら冷暖房…日野と東京電力が実験

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アイドリングストップしながら冷暖房…日野と東京電力が実験
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日野自動車と東京電力は、長時間エンジンをかけたまま待機する機会の多いトラックの冷暖房に、外部から直接電力供給を行うことでアイドリングストップを推進し、環境負荷の低減を図る「外部電源式アイドリングストップ冷暖房システム」を開発し、8月1日から来年3月末まで、東神トラックステーション(神奈川県大和市)で実証試験を開始する。

地球温暖化防止の一環として二酸化炭素排出削減のための有効な方策の一つとしてアイドリングストップが注目されている。ドライバーの仮眠や荷受け・荷降ろしまでの待機時間など、やむを得ずエンジンをかけたまま運転室内の冷暖房を使用し駐停車するケースがあり、長時間のアイドリングを効果的に抑制することが課題となっている。

こうした状況から環境性に優れた系統電力の強みを持つ東京電力と、物流に伴う環境負荷の低減をめざす日野が共同で、このシステムを開発した。

このシステムは、運転席に設置する「外部電源式冷暖房装置」と、駐車場に設置し外部から冷暖房装置に直接電力を供給する「給電スタンドで構成され、長時間の駐停車時にエンジンを停止した状態で冷暖房の使用が可能となる。

今回の実証試験では、国土交通省が後援し、貨物自動車運送事業振興センターと運輸事業者3社が協力し、東神トラックステーションの駐車場に3台の「給電スタンド」を設置するとともに、3社が所有する6台の日野のトラックに「外部電源式冷暖房装置」を搭載し、実際に日々の運行業務でシステムを活用して、使い勝手など実用面での課題抽出や、課金システムの性能、品質の検証などを行う。

このシステムを利用してアイドリングストップを実施することで、大型トラック1台で1時間あたりCO2で約77%、NOxで約97%の環境負荷低減効果が期待できるとしている。さらに、アイドリング時のトラックの燃料消費コストに比べて、このシステムの電力消費コストは約1/5(冷房時)で、運輸事業者のコスト低減効果も大きい。

東京電力と日野は、今回の実証試験を効果的に実施し、システムのコストダウンを含め実用化に向けた取り組みを継続するとともに、今後は、冷暖房に加え、冷凍庫や冷蔵庫を積載した車両への応用など、さらなる検討を進めていく方針だ。

《レスポンス編集部》

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