ジープのフルサイズSUV発表は最悪のタイミング

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ジープのフルサイズSUV発表は最悪のタイミング
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クライスラーのジープ部門が、長らく待たれていたフルサイズSUVの『コマンダー』をリリースしたのは2週間ほど前。しかし、期待の大きさとは裏腹に、発表としては最悪のタイミング、という不運な要素が。

というのも、アメリカではガソリンが1ガロン3ドル=1リットル88.3円に到達する高騰ぶりで、燃費の悪い大型SUVを市場が嫌っている傾向がある。しかもハリケーン「カトリーナ」の影響で石油精製所が閉鎖、外国からの輸入も一時ストップで、この先ガソリンがどれだけ値上がりするのか分からない、という状況なのだ。

5.7リットル「HEMI」エンジン搭載のコマンダーは330hp、燃費は14マイル/ガロン=5.9km/リットル。このサイズのSUVとしては悪くない数字だが、それでも1回の給油に40ドル以上はかかる計算で、これをユーザーがどう捉えるかが勝負となりそうだ。

ケリーブルーブックの業界リサーチャー、ジャック・ネラッド氏も、「ジープコマンダーのコンセプトが最初に発表された数年前とは市場の状況が大きく変化している」とクライスラーの不運を解説する。事実、今年に入ってからのアメリカでのフルサイズSUVは前期の昨年比で12%減。プレミアムラグジュアリーSUVというカテゴリーでも8%のダウンだ。

しかしジープにとっても7人乗りのフルサイズSUVはライバルと比較した上でラインナップとして揃える必要があった1台。ジープとしては「大型は燃費が悪すぎるが、それでも7人乗れるSUVが欲しい」と願う層にアピールすることを狙うしかなさそう。

《Sachiko Hijikata, US editor》

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