【D視点】シトロエン『C3プルリエル』の自己中心

自動車 ニューモデル 新型車
【D視点】シトロエン『C3プルリエル』の自己中心
【D視点】シトロエン『C3プルリエル』の自己中心 全 15 枚 拡大写真

★あばたもえくぼのぶうちん

久々にシトロエンらしいユニークな新型車、『C3プルリエル』が登場した。昆虫の「ぶうちん」と言った感じで、ショーカーが街に飛び出したと勘違いする向きもいそうなくらい独創的。

円弧を基本に構成されたデザインは、ボディから部品類まで、どれをとっても他に例がない形状。しかしデザインクオリティはフランス車に相応しく洗練されているし、走りも『C3』をベースにしている優れもので侮れない。

このユニークさはデザインだけではない。サルーン、パノラミックサルーン、カブリオレ、スパイダー、そしてスパイダーピックアップと、一つのクルマで5種類のバリエーションが楽しめるのだ。このような構造はおそらく世界初だろう。

「プルリエル」とは「複数」の意で、構造がネームの由来となっており、シトロエンの会心作と思われる。

特徴満載のクルマだが、なんといっても目立つのはフロントピラーからリアピラーまで一気に続いたアルミニウム色のサイドアーチだ。

このサイドアーチの一部を外すとスパイダーになるのだが、外した部品は折りたたんだり、分割したりすることができない。車積は難しいからガレージなどに置き去りにするしかない。片側だけで12kgと軽くはないので脱着は大変だが、盗まれにくいという利点もある。

並のクルマでは味わえないユニークさは「あばたもえくぼ」の感じで、ハマルと抜けられなくなってしまいそうなコワーイ魅力もある。

D視点:デザインの視点
筆者:松井孝晏(まつい・たかやす)。東京造形大学教授、デザインジャーナリスト。元日産のデザイナーで、社会現象となった『Be-1』をプロデュースした。

★あばたもえくぼのぶうちん
★デザイナーはシトロエンがお好き!!
★フランス流クルマの愛し方

  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 続きを読む

《松井孝晏》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 21車種・64万台超、トヨタ自動車の大規模リコールに注目集まる…7月掲載のリコール記事ランキング
  2. 「復活まじうれし!」「全色欲しい」新型スズキ『GSX-R1000』発表に、SNSは話題沸騰!
  3. トヨタ「クラウン」「アルファード」など21車種、64万台超の大規模リコール[新聞ウォッチ]
  4. 約10万円で200km以上走るEVバイク登場に「現実的な選択肢」、ベトナムから日本上陸に期待の声
  5. ホンダ『N-ONE e:』の価格を予想、280万円台からか…実質ガソリンモデル並み?
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  3. ブレンボが新ブレーキ開発、粒子状物質を削減…寿命も最大2倍に
  4. 栃木ホンダ販売、テラチャージの急速充電器設置…EV充電環境を強化
  5. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
ランキングをもっと見る