ローカル輸送の次世代車DMV、雪に足元をすくわれる

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14日深夜、北海道月形町内で、JR北海道の試験車両『デュアル・モード・ビークル(DMV)』が脱線事故を起こした。DMVは道路から線路への乗り入れを可能とする特殊車両で、同社がローカル線での運行を前提に開発を進めている。

JR北海道によると、事故が起きたのは14日の午後11時50分ごろ。北海道月形町内のJR
学園都市線・石狩月形−豊ケ岡駅間で、鉄道車両モードで線路を走行していたDMVが踏切内に積もった雪に乗り上げて脱線。ブレーキがほとんど効かないまま軌道外に逸脱した。当時はDMVの2両連結による走行試験を実施しており、車内には約10人の技術スタッフが乗車していたが、事故によるケガ人は無かった。

DMVは、マイクロバスをベースとした車体にレール走行用の特殊車輪を備え、タイヤの回転をこの車輪に伝達することでレール上を鉄道車両のように走行することを可能としている。踏切を介し、鉄道線から一般の道路に乗り入れることも可能で、JR北海道がローカル輸送用の次世代車として開発を進めている。

JRでは「踏切内に積もった雪にタイヤが乗り上げ、これが原因でスリップして路外に逸脱した」と推測している。DMVは一般の鉄道車両よりも重量が軽く、積もった雪を排除しながら走る能力に欠けていることも原因のようだ。まだ2両しかない“虎の子”であるため、復旧作業を慎重に進めた結果、JR学園都市線は一部区間で列車7本が運休するなど、一部で混乱した。

《石田真一》

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