BMWグループとインテルは、広範なパートナーシップで業務提携することで合意したと発表した。合意内容には、BMWグループの全世界的なITインフラ充実のための戦略的技術協力やマーケティング活動での協力が含まれる。
とくに柱となるのが、米国に本社を置くインテルが、2006年から活動を開始するBMWザウバーF1チームの公式パートナーになること。
BMWグループ 購買及び開発担当のブルクハルト・ゲッシェル取締役は「BMWグループ同様、インテルも製品の性能や革新性、品質に高い基準を設定しており、両社とも、技術でのリーダーシップを基本的な目標とする企業だ。インテルは、アイデアを革新的に製品化するBMWの製品開発体制を、革新的かつ高効率なソリューションで支援し補完してくれる。このパートナーシップは、BMWのIT、顧客、F1チームに恩恵をもたらすもの」としている。
インテルの最高マーケティング責任者のエリック・キム上席副社長は「今回の広範な合意は、革新的で世界各国で高く評価されている2つのブランドが協力することを意味する。インテルの技術とBMWの自動車分野における優れた能力の組み合わせは、とても強力で、インテルとBMWは、2社のブランドに相乗作用があり、IT技術とマーケティングの分野で密接に協力していく」としている。
さらにキム上席副社長は「インテルがBMWザウバーF1チームの公式コーポレート・パートナーとなることで、技術がF1では重要な役割を果たしていると理解している世界中の数百万人にもおよぶ熱狂的なファンに、インテルのブランドを認知してもらうことができる」としている。
一方、BMWモーター・スポーツのマリオ・タイセン・ディレクターは「我々は、インテルという強力なパートナーがこのように広範に協力してくれることを喜んでいます」と述べている。
今回の長期的視野に基づく戦略的技術協力の一環として、BMWグループは、インテルの支援を受けて、BMWグループのデータ・センタのITインフラの世界標準化を進めると共に、世界各国のBMW施設やディーラーに革新的なITシステムを導入する。加えて、BMWグループはグループ全体の従業員のモビリティの向上のため、インテルモバイル・テクノロジ搭載のノートブックPC、及びインテルの技術が採用されているPDA(携帯型情報端末)を導入する。
さらに、インテルとBMWグループの2社は、様々なメーカーから提供される携帯電話や携帯型音楽プレーヤなどの機器をBMWグループ製の乗用車にシームレスに統合できるようにする仕様を策定することでも合意した。
BMWザウバーF1チームとその新しいパートナーは、2006年1月16日−17日にスペインのバレンシアで新しいチーム体制を披露する予定。