ダイハツ『エッセ』(19日発表)に搭載される新エンジン「KF-VE」のスペックは、最高出力58ps/7200rpm、最大トルク6.6kgm/4000rpm。
特筆すべきはトルクの大きさで、軽自動車用の自然吸気エンジンとしては初めてリッターあたり10kgmの大台を超えた。また、2000rpm−6400rpmというきわめて広い範囲で、最大トルクの90%以上のトルクを発生する。市街地走行のさいに、エンジンをさほど回さなくても、トルクでぐいぐい走れるチューニングになっているのだ。
このトルク特性は、動力性能の向上にも大いに寄与している。発進加速は自然吸気・AT車のなかではトップクラス。また登り勾配での最高速度は、他のモデルの追随を許さないほどの数値を記録したという。
これだけ良好なトルク特性を実現できたのは、ダイハツが得意としている流体シミュレーション技術を駆使し、シリンダー内部に強い混合気の渦を作るよう吸排気系の形状を煮詰めたためだ。この流体シミュレーション技術は今後、親会社であるトヨタにも提供され、エンジン開発にフィードバックされるという。