フォード・モーター・カンパニーは、フォードがコミットメントとして掲げる“American innovation(米国発の技術革新)”の一環として、本拠地の米国で、環境に優しい低燃費車の人気や認知度、普及率を高めるための取り組みを推進すると発表した。
フォードは、エネルギー業界や公共事業団体、市当局、州政府、民間企業などと連携し、ハイブリッド車やE85エタノール燃料車の普及、促進活動を進めている。新たにミッドウェスト・エタノール・コリドー・プロジェクトを拡大する。
プロジェクトは、再生エネルギー企業であるヴェラサン・エネルギー・コーポレーションと連携してきたプロジェクトの一環で、イリノイ州とミズーリ州における「E85」エタノール燃料の今年度の利用率を約33%引き上げるというもので、今後隣接する他州にも活動を拡大する。
また、シカゴ市議会のグリーン化計画の一環として、シカゴ市と共同で2007年からシカゴ市内を走るタクシーに、ハイブリッド車を導入する。シカゴ市にエスケープ・ハイブリッドを貸与し、タクシー会社や一般市民への啓発活動のツールとして役立ててもらう。
同社のビル・フォード会長兼最高経営責任者(CEO)は「フォードは、高騰するガソリン価格やアメリカの輸入原油への過剰依存に対する消費者の懸念を解決すべく、革新的な取り組みを実践してきた。エタノールは、アメリカの大地から生み出される革新的なエネルギー源である」とコメントしている。
E85燃料は、エタノール85%、ガソリン15%の混合燃料で、エタノールは米国で広く生産されるトウモロコシを原料として生成され、完全に再生可能な燃料で。米国内で販売されるガソリンには最大10%のエタノールが含まれるものが多いが、最近では最大85%のエタノールを含む燃料で走行可能なクルマも増えている。