日産自動車は、ボルボグループのルノートラックS.A.Sが2007年前半から日産からルノートラックへ小型トラックをOEM(相手先ブランドによる生産)供給することで合意し、基本合意書を締結したと発表した。
日産はルノートラックに次期型『キャブスター』、『アトラス』とプラットフォームを共有するモデルを欧州市場向けに年間平均1万台供給する予定。このモデルはスペインの日産モトール・イベリカのアヴィラ工場にて生産する。ルノートラックは、同モデルをルノーマスコットとルノーマスターの中間モデルとして販売する。
日産のグローバルLCV(小型商用車)事業本部を担当するアンディー・パーマーVPは「今回の基本合意は、OEM供給も含めた小型商用車の拡販を目指す戦略の一環」としている。また、ルノートラックの小型トラック担当ジャン・マルク・ランジVPは「ルノートラックは、これまでにも日産からエンジンを受給していることもあり、小型トラック分野でもシナジー効果を追求することは自然な流れ。この基本合意によって、ルノートラックはラインアップを充実させることができる」とコメントしている。
日産が現在進めている3ケ年経営計画「日産バリューアップ」で4つのブレークスルーの1つが小型商用車事業の強化で、今回の合意は具体的なアクションプランのひとつとなる。
日産は2007年度にグローバル小型商用車販売台数43万4000台、売上高営業利益率8%達成を目指している。