三菱自動車工業は27日、2006年3月期決算を発表した。昨年1月に策定した新たな再生計画に基づく初年度だったが、連結営業収支は計画の140億円の赤字から68億円の黒字に転換した。
世界販売は計画を2万6000台下回ったものの、前期比2.4%増の134万4000台を確保。昨年10月に国内投入した『アウトランダー』などが車種構成改善に寄与したほか、円安も収益改善につながった。
経常利益も400億円の赤字を見込んでいたが、178億円の赤字と大きく改善した。一方で当期損益は国内や米国などで減損損失を拡大処理したため、計画だった640億円の赤字から922億円の赤字に広がった。
会見した益子修社長は「営業黒字の1年前倒しは評価できるが、当期損失が大きいので満足していない。今期は確実に黒字転換したい」と、述べた。