【ラジアルタイヤ徹底ガイド】パフォーマンスと快適性の絶妙なバランス…トーヨー プロクセスT1R

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【ラジアルタイヤ徹底ガイド】パフォーマンスと快適性の絶妙なバランス…トーヨー プロクセスT1R
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『PROXES T1R』をBMW『525i』Mスポーツに履かせて、高速道路、市街地、ワインディングロードを試してみた。サイズは前後とも245/40ZR18 97Yである。車両指定空気圧のラベルでは245/45R18 93Wがフロント:2.2/リヤ:2.7なのでこれに合わせた。

まず乗り始めてすぐに感じられたのは、きれいに踏ん張るということだった。トレッド表面の硬さ、強さでグリップを高めるというより、トレッドが路面にへばりついて強いグリップを発揮するという感じなのだ。

ワインディングロード上でうねり路面に遭遇しても、上下動による荷重の変化にも対応し、コーナリング中の路面のアンジュレーションにもグリップの変化がないので、走行ラインが乱れず安定しているのがよかった。ケース剛性がしっかりしているので、大きな荷重が掛かったときにもたわみすぎることなく、また小さな荷重のときにもしっかり路面を掴む力があるのだ。

ハンドルの応答性は直進から切り始めたときに手ごたえがあり、切り込んでいったときにもよく追従しているのですごくいい。まわり込んだコーナーでさらにハンドルを切り込んだときに応答が頭打ちになる感じにならないのだ。攻め込んでいくと、最終的にはフロントが負けてきてアンダーステアになっていくが、グリップの限界は徐々に訪れるかわかりやすく、予測がつきやすいのでグリップが高くても怖さがない。

ニュートラル感はセンター付近の締まり感は強くはないが、遊びは小さめのフィーリング。少し切ったところからグリップの強さが出るが悪い印象ではない。

乗り心地は40シリーズの18インチというロープロフィールだというのに当たりの硬さがない。タイヤのトレッド面がよくエンベロープ(内側に凹む)している感じだ。かといって決してグニョグニョしているわけではなく、しっかりしているのに当たりの硬さを感じないのだ。ダンピングもよく、ブルブルした振動が残ることもない。

このグリップ感と切り込んだときに付いてくるハンドル応答性、さらに硬くない乗り心地はヨーロッパのタイヤの印象に似ている。突っ張ったグリップではなく、素直な感じなのだ。これはトレッド面の半径(クラウンR)が小さいせいではないかと思う。簡単にいえば断面が丸いということだ。角(ショルダー)が張っていないのでガツンというグリップの強さはないが、穏やかで扱いやすい、そして乗り心地も確保できるのだ。

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《こもだきよし》

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