ダイハツから発売された『COO』(クー)は、トヨタ『bB』とボディやパワートレインを共用するモデルだが、シートの使い勝手に関しては、大きな違いがある。
ダイハツ工業製品企画部の堀信幸さんは「bBには主にカップルでの乗車を前提に、まったりモードを全車のフロントシートに設定していますが、COOは家族や女性に使っていただくことを想定していますので、まったりモードは装備していません。その代わりに運転席には45mmの調節が可能なシートリフターを装備し、助手席にはシートアンダートレーを装備しています」という。
「また、bBのリヤシートは固定式でしたが、COOには24cmものスライド機構を設けてあります。スライド機能を設けることで、リヤのシートバックを倒すことなく大きな物を積むことができますし、一番後ろまで下げれば、bBよりも広いレッグスペースを確保することができます。bBは主にフロント席を重視したモデルでしたが、COOは家族で乗ることも考え、後席の使い勝手も考慮しています」
bBのリヤシートアレンジは、最近のコンパクトカーとしては寂しいものであったが、COOのように24cmものスライド機構が備われば、その使い勝手は大幅に良くなるだろう。シートアレンジに関してはbBよりも、COOの方が一枚上手と言えそうだ。