【D視点】ジャガー XK 新型…次はどうなる?

自動車 ニューモデル 新型車
【D視点】ジャガー XK 新型…次はどうなる?
【D視点】ジャガー XK 新型…次はどうなる? 全 16 枚 拡大写真
1
 グローバルスタンダードが目標か

ジャガー&ローバージャパンが10年ぶりに新型『XK』を日本発表した。車型は従来型XKと同様クーペとコンバーチブルの2タイプで発売は7月1日。

新型のボディサイズは全長4790mm×全幅2070mm(ミラー含む)×全高1320mm(コンバーチブルは1330mm)と、従来型とほとんど変わらない。10年の歳月が人々の欲望を膨らませるなか、時代に逆らったようなボディ数値設定がニューXKのコンセプト「アドバンスド・ライトウェイト・クーペ」を端的に表している。

『Eタイプ』を思わせるフロントグリルを始めとしたパーツ類は、アメリカ人の好みを反映させたような小変更に止め、エッジを利かせたコークボトルラインで機敏な走りを表現している。全体のイメージとして、従来型からコンセプトの大きな変化は感じられない。

クラス最軽量のアルミモノコックボディと、FZ製6速オートマチックトランスミッションを組み込んだ304馬力のノーマルアスピレーション4.2リットルエンジンは、エクステリアデザインを裏切らないドライブフィールを予感させる。加えて、歩行者保護のデプロイアブル・ボンネット・システムといった生産車では世界初のテクノロジーを採用するなど、実はブランド踏襲だけのモデルチェンジではない。

だが、歴代XKスポーツカーのデザインアーキテクチャーを細部に取り入れながら革新的で躍動感をうたったデザインは、良いことずくめでもない。

リアオーバーハングの短縮とハイデッキ化は、ジャガーの美点であった水滴型のエレガントなフォルムを崩し始めている。また、センターコンソールタイプに変更されたメータ周りのデザインも然りだ。グローバルな傾向にそってジャガーの美点を薄味にしたことが、ブランドイメージに対しボディブローのように徐々に利いてくるようで気になる。

D視点:デザインの視点
筆者:松井孝晏(まつい・たかやす)---東京造形大学教授、デザインジャーナリスト。元日産のデザイナーで、社会現象となった『Be-1』をプロデュースした。
  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 続きを読む

《松井孝晏》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 「思ったよりだいぶ安い」トヨタ『GRヤリス』に新登場、エアロパフォーマンスパッケージに絶賛の声
  2. 「TWIN TURBOのロゴ懐かしい!」Z32ファン感涙、レトロ感あふれる新型『フェアレディZ』が話題に
  3. レクサス『IS』改良新型、米国はハイブリッドなし..V6ガソリンだけを設定
  4. メルセデスベンツ『Cクラス』次期型を予告、光る大型グリル採用…初のEVも設定へ
  5. 「みんなガソリン車が欲しいんだよ…」フィアットの新コンパクト『グランデパンダ』、6速MT登場に日本のファンも反応
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る