【神尾寿のアンプラグド】カーナビの進化を考える---その2「リビングに持ち込む」

自動車 テクノロジー カーナビ/カーオーディオ新製品
【神尾寿のアンプラグド】カーナビの進化を考える---その2「リビングに持ち込む」
【神尾寿のアンプラグド】カーナビの進化を考える---その2「リビングに持ち込む」 全 7 枚 拡大写真
パイオニアのサイバーナビは、「チャレンジすることがミッション」なのだという。新たな価値になる要素を見つけ出し、それが市場のメインストリームになるように育てる。それが歴代のサイバーナビに課せられた使命だ。

2006年の新サイバーナビは何にチャレンジし、どこを目指しているのか。前回に引き続き、パイオニアモーバイルエンタテイメントビジネスグループ事業企画部アフターマーケット企画部企画2課副参事の小森立氏、モーバイルエンタテイメントカンパニー事業企画部アフターマーケット企画部企画2課副参事の矢野健一郎氏、同副参事の古賀公治氏の3人に聞いていく。


◆ホーム利用は約5割の利用率

パイオニアでは、先代のHDDサイバーナビから、カーナビのコアユニットを車外に持ち出し、自宅で活用する「ブレインユニット」と「リビングキット」機能を搭載している。PC連携やホームブロードバンド連携をするための仕組みだが、これはユーザーに受け入れられているのだろうか。

「(リビングキットの利用率は)先代サイバーナビの購入者アンケート結果では、半分くらいのお客様が利用されていました。その中の半分(25%)のお客様は、ブロードバンド環境にも接続して使われていました。店頭でのヒアリングなどをすると、リビングキットにニーズや利用率は、アンケート結果の数字ほど高くはないな、という感触があります」(小森氏)

「少し補足しますと、(ブレインユニットをPC連携させる)ナビスタジオというソフトウェアを公開しているのですが、こちらはサイバーナビユーザーの5割くらいがダウンロードしています。リビングキットとPC連携の両方をあわせると、ブレインユニットをクルマから持ち出して使っている人は多いのかもしれません」(矢野氏)

これらの数字は先代サイバーナビでの実績であり、ネット接続型のサービスは、オンデマンドVICS、ウェザーライブ、CDDB取得の3つくらいしかなかった。それを鑑みれば、利用率は悪くないと言えるだろう。

一方、新型サイバーナビでは、音楽配信サービスを筆頭にネット接続型のサービスが増えている。これにより「先代よりは接続率が高くなるのではないか、と予測しています」(矢野氏)。

サイバーナビと同様に、カーナビのホーム利用を訴求したモデルにソニーの「XYZシリーズ」がある。こちらはソニーのカーナビ分野撤退で生産終了になってしまったが、PC連携によるソフトウェアや地図アップグレードサービスの利用率は購入者の7割を超えていたという。カーナビ購入者の多くが、PCやインターネット利用率の高い30−40歳台であることを考えると、PC連携やホームブロードバンド連係機能は、サービスの内容次第で“利用率の高い機能”にすることができそうだ。

《神尾寿》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 「TWIN TURBOのロゴ懐かしい!」Z32ファン感涙、レトロ感あふれる新型『フェアレディZ』が話題に
  2. 三菱『エクリプス クロス』新型、航続600kmのEVに…ルノーからOEM供給へ
  3. 一人乗りマイクロEV「EQV-TREK」発売、355kgの軽量ボディで航続110km…107万8000円から
  4. 空冷ポルシェで1台2億円!? マニア垂涎『シンガー911 DLS』とは
  5. メルセデスベンツ、3年間で40車種以上投入へ…次期『Cクラス』は2026年春生産開始
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る