【D視点】マゾヒズムへの入口…ロータス ヨーロッパS

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【D視点】マゾヒズムへの入口…ロータス ヨーロッパS
【D視点】マゾヒズムへの入口…ロータス ヨーロッパS 全 17 枚 拡大写真
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 スポーツカーの日常の実用性

6月20日、ロータスカーズの日本総代理店エルシーアイがニューモデル『ヨーロッパS』の特別展示会を開催した。今年2月のジュネーブモーターショーで発表されたばかりのホットモデル。日本での価格は664万6500円。

メーカーが“GT”と呼ぶヨーロッパSは、ハイレベルなツーリングとクルージングを狙ったニューモデルだ。ミッドシップレイアウトの2シータースポーツカーで2.0リットル・ターボエンジンを搭載し最高出力203馬力、6速MTのみ。車重は995kgで車両寸法は約3900mmと発表されており、3800mmの『エリーゼ』よりやや長い。

押し出し成型アルミを使ったシャシーや複合素材のボディなどエリーゼの技術を踏襲しながら、乗降性の向上やトランクスペースの拡大、インテリアのエアーバックやカーペットの標準装備等により高い実用性をうたっている。ただし、あくまでもスポーツカー専門メーカーが言う実用性との理解が肝要。

エクステリアデザインは、今流行のフロント周りやハードトップの採用によりエリーゼを少し豪華でスタイリッシュにした感じ。運転中に後ろにつかれたら、思わず道を譲ってしまう迫力は相変わらずだ。

一般のユーザー感覚だと高価額で運転やメンテナンスにも気を使うことになるが、そのあたりに余裕のあるユーザーにはヨーロッパSでの冒険を薦めたい。ヨーロッパSはマゾヒストの快楽の入口くらいは教えてくれる。

ロータスは「スポーツカー市場に新しい風を吹き込むと使命を具現化したもの」としているが、ハードなスポーツカーのエリーゼや『エキシージ』をイメージリーダーに、一般の顧客をヨーロッパSで取り込むのが本音か。それでも、味のわかるユーザーが増えることに異存はない。

D視点:デザインの視点
筆者:松井孝晏(まつい・たかやす)---東京造形大学教授、デザインジャーナリスト。元日産のデザイナーで、社会現象となった『Be-1』をプロデュースした。

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《松井孝晏》

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