このところのガソリン高を嫌い、自宅ガレージに小型のリファイナーを置いて使用済みの食用油からディーゼル車用のバイオディーゼル燃料を作る家庭がアメリカで急増中だという。
バイオディーゼルに関してはジュリア・ロバーツ、モーガン・フリーマンといったハリウッドの大物スターが「自分も使用している」と公言している上に、「原油の輸入依存度を減らしたい」という共和党右派の政策にも合致する。リベラルもコンサバティブも揃って賛成の意を示しているのだ。
全米バイオディーゼル協会によると、昨年度のアメリカのバイオディーゼル生産量は2億8000万リットルで、前年から3倍の伸びだという。この数字は今年も倍増で、5億6000万リットルの生産が見込まれている。もちろんその大部分は工場での大量生産だが、個人が自分の消費量を自分で作るケースも着実に増加しつつある。ちなみに普通のディーゼル燃料のアメリカでの年間消費量は2270億リットルである。
バイオディーゼル人気は同時にアメリカ国内でのディーゼルエンジン車人気の上昇にもつながっており、今後エタノールでも走行可能なガソリンエンジン車との競争になりそうな見込みだ。