すでにアメリカ国内での販売台数でクライスラーグループを抜き、米ナンバー3のメーカーとなっていたトヨタだが、7月の販売実績で初めてフォードモーターを抜き、米ナンバー2のメーカーとなったことが明らかになった。
トヨタの7月のアメリカでの売り上げは24万1826台で、昨年同月比で12%増。一方フォードは昨年同月比で34%減の24万1399台。僅差とはいえトヨタがフォードを上回っている。ちなみに1位は不動のGMだが、こちらも売り上げ実績は昨年同月比で23%減とふるわない。
また、ホンダは同じく7月の売り上げが昨年比で6%増となり、アキュラブランドと合わせた総販売台数がダイムラークライスラーのクライスラー、ジープ、ダッジブランドを合わせた数をこちらも初めて上回った。アメリカでの販売実績から言うと、GM、トヨタ、フォード、ホンダ、クライスラーという順になる。
ただし好調な日本メーカーの中で日産だけはふるわず、昨年比20%減、10カ月連続での販売台数下落と元気がない。
結果として7月にはアジアの自動車メーカーが合わせてアメリカでのシェアを41.1%とし、ビッグ3は合わせて52%。これは史上最低のシェアである。またアメリカでの自動車販売そのものが今年はふるわず、7月の全体での販売台数は昨年比17.4%減の149万台だった。
GM、フォードが売り上げを減らした原因の多くはライトトラックの不振にあり、GMではシボレー『シルバラード』ピックアップが昨年比31%減、フォード『Fシリーズ』ピックアップは46%減となっている。一方ホンダでは『シビック』や『アコード』、トヨタでは『カローラ』や『プリウス』などの小型で燃費の良い車が売り上げ増の牽引役となっている。
自動車業界アナリストらは、トヨタがフォードを抜いたのは一時的なことではなく今後固定してトヨタがナンバー2という時代になると予測しており、「ビッグ3」という言葉がますます過去のものとなりそうだ。