【D視点】ゲイシャ、フジヤマ、スバル ステラ?

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 富士山、芸者に軽乗用車を加えよう!

国内の乗用車販売台数が低迷しているなか、2005年度の軽自動車の販売台数は過去最高の194万台に達した。販売される新車の3台に1台が軽自動車という状況にある。

クルマの大小にかかわらず1−2人乗車で使っている状況から、軽乗用車を選択するのは理に適っている。また、深刻さを増す環境問題解決の観点からも正しい選択といえる。しかし、多くの人が軽乗用車を選ぶのは、このような合理的観点よりも「節約は美徳」という日本人固有の美意識によるようだ。

海外で「フジヤマ、ゲイシャ」と話しかけられた人の多くは、既に先進国となっている日本が侮辱されているような、いやな感じを持ったと思う。実は、少し前まで筆者も同じように感じていた。

最近、仕事でトルコに行ったが、イスタンブールの店で買い物をしている最中、何の脈絡も無く「トーゴウ、ニチロセンソウ」の日本語が飛び出した。多少の予備知識を持っていたつもりだが、戸惑ってしまい返事に窮した。

後日、「トルコが独立できたのは日露戦争のおかげ」とトルコの人達が日本に親近感を持っていることを知り、その時の無愛想な対応を申し訳なく感じた。

それ以降、外国人が話しかける言葉を素直に聞く気持ちが芽生えたようで、「フジヤマ、ゲイシャ」は厭味には聞こえなくなった。しかし同時に、現在でもこの言葉に代わる褒め言葉を持たない日本に一抹の寂しさを感じるようにもなった。

日本人の美意識で育った軽乗用車だが、環境に優しい日本独自のクルマとして世界が認める頃には、「フジヤマ、ゲイシャ、ケイ」と日本人に話しかける外国人が居てもよさそうだ。日本の軽自動車メーカーがグローバルな視点を忘れずに頑張っていれば、実現の日も近いであろう。

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《松井孝晏》

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