新開発の4輪マルチリンクサスペンションを採用してハンドリングを磨き、開発段階で200km/hオーバーの超高速テストを数多くこなして走りの性能を磨いたレクサス『LS』。
スポーティな味付けの“バージョンS”を用意するなど、ドライバーズカーとして走りの楽しさを提供するキャラクターにも思える。しかし一方では、後席の快適性を高めるための装備を充実させた“バージョンU”をラインナップするなど、後席重視の一面も見えてくる。
はたして、LSはドライバーズカーなのだろうか? それとも運転手による運転を前提にしたショーファードリブンなのだろうか?
「ドライバーズカーです。あくまでレクサスブランドそのものが、ドライバーズカーのブランドなのですから」と断言するのは、商品開発本部レクサスセンターでチーフエンジニアとしてLSの開発にあたった吉田守孝さん。
「もちろん法人ユースとかショーファー的な使いかたもありますので、バージョンUを用意しました。しかし、基本的なクルマ作りはオーナーカーとして開発しています」
オーナードライバーのためにハンドリングを磨いた大型セダン。そういった意味では、ライバルはBMWの『7シリーズ』なのかもしれない。