日産自動車と日産ディーゼル工業は25日、日産自動車が保有するディーゼルの普通株と優先株をディーゼルの筆頭株主であるボルボ(商用車)にすべて売却すると発表した。
日産自動車と日産ディーゼルとの資本関係は解消されるが、日産自動車は「既存ビジネスに影響を及ぼすものではなく、両社はこれまで通り委託生産や小型商用車、エンジンの共同開発で協業していく」方針としている。
日産自動車は今年3月、保有していた普通株式19%のうち13%をボルボに売却しており、残りの出資分についてもボルボが追加取得できるオプションが付いていた。売却する普通株式は約1821万株。
一方、日産ディーゼルは2003年末に経営再建の一環として発行していた総額1060億円の優先株について、未消却となっていた345億円分もボルボに売却することで株主と合意した。
優先株は日産自動車の約120億円分のほか、みずほコーポレート銀行、りそな銀行、みずほ信託銀行が保有している。優先株が現行の株価レベルで普通株に転換された場合、ボルボの日産ディーゼル株出資比率は、47%程度まで上昇する。同様に今回日産が売却するすべての株式を時価評価すると200億円規模となる。