高価で性能のいい車を作っても、それはただの高級車。プレミアムの本質は別のところにある---。21日、BMWの新型『3シリーズ・クーペ』発表会の席上、BMWジャパンのヘスス・コルドバ社長はプレミアムの条件について熱弁をふるい、新型3シリーズ・クーペの成功、さらにはBMWおよびMINIのさらなる成長に自信を示した。
「プレミアムであるかどうかを決めるのは、価格の高さやボディの大きさではない。プレミアムであるための条件とは、次の3つ。まずは『他の何者にも似ていない、ひと目でそれとわかるデザイン』、次に『妥協を排した本物志向』、そして『特別な歴史と伝統』だ」(コルドバ社長)
デザインについてコルドバ社長が例を挙げたのは、同社のデザイナー、クリス・バングル氏の手になる7シリーズのリアデザイン。トランクリッドとフェンダーを多段的にデザインした現行『7シリーズ』のデザインは登場した当初、ライバルメーカーや保守的なユーザーからいぶかしげに見られることも少なかった。が、「今では世界中のメーカーが似たデザインのモデルをラインナップしている」(コルドバ社長)
コルドバ社長はまた、「BMWは創業以来、スポーティでエレガントなクーペを90年作り続けてきた」と語り、伝統と歴史を背景としたBMWがクーペを作るということ自体が常にエポックメイキングであること、またオーナーをはじめとするファンからそのように認められるといったことが、プレミアムの条件であると強調した。