睡眠薬の過剰摂取で正常運転できず…危険運転罪で猶予判決

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規定量を超える睡眠導入剤を服用した状態でクルマを運転し、歩行者に重傷を負わせる事故を起こしたとして、危険運転致傷の罪に問われた25歳の男に対する判決公判が20日、長野地裁飯田支部で行われた。裁判所は執行猶予付きの有罪判決を命じている。

問題の事故は2005年10月25日早朝に発生した。飯田市鼎名古熊付近の市道を歩いていた56歳の女性に対し、後ろから走ってきた乗用車が突っ込んだ。女性は腰などの骨を折る全治4カ月の重傷を負っている。

クルマを運転していた24歳(当時)の男は酩酊状態だったが、後の調べで同日未明から同市内の公園で規定量を超える睡眠導入剤を服用。数時間の仮眠を取った後に運転していた。男は業務上過失傷害容疑で逮捕されたが、後に薬物要因の危険運転致傷に変更。検察も同罪で起訴していた。

これまでの公判で被告弁護側は「薬物の影響は無かった」と主張していたが、20日の判決公判で長野地裁飯田支部の村瀬賢裕裁判官は「事故は薬物の過剰摂取が原因で発生した」と認めた。被告本人の認識についても「被告は捜査段階において、クルマが知らず知らずのうちに左に寄っていったと供述しており、これを補正することはできなかった」と指摘。「本人にも正常な運転ができないという認識はあった」とした。

その上で村瀬裁判官は「事故は睡眠導入剤の乱用に端を発しており、情状酌量の余地は乏しいものの、本人の反省は評価する」として、懲役1年6カ月(執行猶予3年)の有罪判決を言い渡した。

《石田真一》

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