【EVS22】昭和飛行機の eVAN …ツバル、浮上

自動車 ニューモデル 新型車
【EVS22】昭和飛行機の eVAN …ツバル、浮上
【EVS22】昭和飛行機の eVAN …ツバル、浮上 全 1 枚 拡大写真

世界最大の電気自動車(EV)のエキシビション、EVS22の会場では、大手メーカーだけでなく、多様なメーカーからオリジナリティあふれるモデルを目にすることができた。

自動車部品や旅客機の内装材などを手がける昭和飛行機工業は、6月に発売予告を行っていた軽自動車規格のワンボックスEV『eVAN』の市販モデルを出品した。

今年6月に発売予告されていたモデルで、スバル『サンバー』のボディに最高出力40kW(54ps)@3780rpm、最大トルク103Nm(10.5kgm)@3710rpmのモーター、スイスの企業が実用化したニッケル食塩(Ni/NaCl)バッテリーを搭載している。価格は350万円。

最高速度は90km/hと低いが、10・15モード走行時の航続距離は150kmと、軽自動車サイズのEVとしてはかなり長い。これは搭載しているニッケル食塩バッテリーのキャラクターがそのまま反映された特性だ。

瞬発力をあらわす質量出力密度が180Wh/kgと通常のニッケル水素バッテリーに比べて格段に低い半面、電力を蓄える能力のめやすである質量エネルギー密度は180Wh/kgと、現行のリチウムイオン電池と比べても格段に高い。加えて、充放電2000サイクル以上と、寿命も長い。動力性能より航続性能と耐久性が求められる、商用車向きの電池なのだ。

会場に出品されたモデルのボディ側面は、温暖化で水没の危機に瀕している南太平洋の島国、ツバルの珊瑚礁の写真で彩られていた。ニッケル食塩電池には、未使用時にも保温のために小電力を自己消費してしまうという欠点もあるが、環境技術の多様化という観点では、非常に興味深いモデルである。

《井元康一郎》

井元康一郎

井元康一郎 鹿児島出身。大学卒業後、パイプオルガン奏者、高校教員、娯楽誌記者、経済誌記者などを経て独立。自動車、宇宙航空、電機、化学、映画、音楽、楽器などをフィールドに、取材・執筆活動を行っている。 著書に『プリウスvsインサイト』(小学館)、『レクサス─トヨタは世界的ブランドを打ち出せるのか』(プレジデント社)がある。

+ 続きを読む

ピックアップ

レスポンス公式TikTok

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. マツダ『CX-60』大規模刷新へ、内外装からエンジンまで…ラージ商品群4車種をテコ入れ
  2. ホンダ『NSX』が現代のスーパーカーに転生…JAS×ピニンファリーナ『テンセイ』がイタリアでワールドプレミア
  3. 日産『セレナ』次期型は2028年登場か!? 第3世代e-POWER搭載へ
  4. 三菱『パジェロ』3階層のシリーズ展開へ…軽も登場、壮大なシリーズ化が始まる
  5. 【スズキ ジムニーノマド 新型試乗】ノマドに乗るならやっぱり「ATがオススメ」な理由…中村孝仁
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. EU「欧州製EV」優遇へ、産業加速法を審議---売れるEVと売れないEV
  2. EV・欧州減速=日本が正しかった、では見えてこない欧州市場と中国の戦略[インタビュー]
  3. 【セミナー見逃し配信】※プレミアム・法人会員限定 欧州自動車産業の次の一手、欧州の現場で何が起きているのか~EV減速局面・SDV/AIへの移行・中国勢の浸透~
  4. NITTANのエンジンバルブ技術、インドで実証へ…経産省グローバルサウス事業に採択
  5. CASE革命と電動化、次世代の自動車部品
ランキングをもっと見る