コンパクトとSUVをクロスオーバーさせたとの触れ込み。駆動方式はFFだし、ヘタをすると中途半端なクルマになってしまいがちなところだが、SUV感覚の外観は街なかで目立ってけっこうカッコいい。一部のボディカラーては内装色もコーディネートされている。
『ポロ』の標準車には1.4リッターエンジンが搭載されているのに対し、『クロスポロ』では1.6リッターを積み、ATも4速から6速のティプトロニックATに変わるので、走りの気持ちよさは断然クロスポロのほうが上だ。
最低地上高を上げたことなどによって重心高が高くなったのは、走りや燃費にとって必ずしもよい方向とはいえないが、実際に走らせた感じでは、そうしたデメリットはほとんど感じさせない。硬めにチューンされた足まわりや大きめタイヤ(17インチの45扁平)によって、不安のないコーナリング性能を発揮する。
強い個性や存在感を持つ輸入コンパクトカーを欲しい人にお勧めできる一台だ。
■5つ星評価
パッケージング:★★★★☆
インテリア/居住性:★★★☆☆
パワーソース:★★★☆☆
フットワーク:★★★☆☆
オススメ度:★★★★☆
松下 宏| 自動車評論家
1951年群馬県前橋市生まれ。自動車業界誌記者、クルマ雑誌編集者を経てフリーランサーに。税金、保険、諸費用など、クルマとお金に関係する経済的な話に強いことで知られる。ほぼ毎日、ネット上に日記を執筆中。