民主党大勝利でビッグ3は大喜び?

自動車 社会 社会

伝統的に共和党政権とのつながりが深い、と言われる米自動車業界だが、中間選挙で上下両院とも民主党が主導権を握ったことに、実は胸をなでおろしているようだ。というのも、ここ数年はブッシュ政権のエネルギー政策、健康保険への対策、対外通貨政策などに不満を抱いていたため。

これまでビッグ3の首脳はブッシュ大統領との直接の話し合いを望んできたが、ブッシュ大統領は「民間企業の経営問題に政府が介入する事はできない」と拒んで来た。しかし選挙での大敗によりその姿勢も軟化、来週火曜日についにトップ会談が実現する運びにもなった。

この背景にあるのは、民主党が行ってきたブッシュ大統領の経済政策への攻撃だ。民主党は、「ブッシュ大統領の就任以来アメリカでは300万もの製造業従事者が職を失って来た。自動車メーカーが抱える問題は単に業界の問題ではなく、国同士の問題だ」と主張している。特に今後、中国の通貨や関税政策に対する圧力が強まる、との見方が出ている。

UAWの推薦を受けて当選したミシガン州選出のジョン・ディンゲル議員(民主党)は、下院のエネルギー商業委員会の議長に選出される見込みで、すでに「失業や経済の失速が懸念される燃費基準の引き上げには反対する」とコメントしている。

しかしゴア元副大統領やクリントン元大統領など、環境政策に熱心なイメージがある民主党が、どこまでビッグ3と歩調を共にできるのか、という問題もある。来年以降、新しい政府がどのような政策を打ち出すのかに注目が集まっている。

《Sachiko Hijikata, US editor》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 「デザイナー天才」とSNSで話題! 熱帯雨林モチーフのポルシェ“オセロット”発表「内装の作り込みがすごい」
  2. 日産『ノートオーラ』など5車種783台をリコール…土曜ニュースランキング
  3. 「カッコ良すぎて気絶しかけた」トヨタ『ハイラックス』新型発表に歓喜の声、日本発売にも「素晴らしい!」
  4. 三菱の新型SUV『デスティネーター』、最高の安全性評価…ASEAN NCAP
  5. 三輪EV『coffret』、ヤマダデンキ横浜本店で販売開始…試乗も可能
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る