英国ロンドンでは、中心部に自動車が入った場合に8ポンド(1760円、ゾーン内居住者は90%割引)を支払う渋滞課金(Congestion Charge)制度が施行されている。同制度の施行から4年たった2月19日には、この渋滞課金ゾーンが、西に拡大される。
しかし、一部の専門家は、「この渋滞課金ゾーンの拡大により、ゾーン内の渋滞が5%増加する」と指摘している。その理由として、拡大するゾーン内の住人はこれまでは渋滞課金の対象となっていたが、ゾーン拡大にともない90%の割引が適用されることになり、再び自動車に乗る頻度が増えるため、としている。
ロンドン市長のケン・リビングストン氏は、この指摘は認めながらも、「課金ゾーンの拡大により、ゾーン全体の自動車の数は10−15%減、渋滞は15%減、排気ガスも13−15%減、事故も減り、より運転しやすい道路になる」と、全体の利益を強調している。