胎児の死亡は事故と因果関係あり、有罪命じる

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昨年8月、長崎県新上五島町内の国道384号で正面衝突事故を起こし、妊婦ら4人を負傷させるとともに、事故によるケガを理由に早期出産で生まれた新生児も死亡させたとして業務上過失致死傷の罪に問われた20歳の男に対する判決公判が7日、長崎地裁で開かれた。裁判所は執行猶予付きの有罪判決を命じている。

問題の事故は2006年8月12日夜に発生した。新上五島町荒川郷付近の国道384号で、19歳の少年(当時)が運転する乗用車が対向車線側に逸脱。順走してきた45歳男性運転の乗用車と正面衝突した。この事故で被衝突側のクルマに乗っていた妊娠第34週を迎えていた33歳の女性ら4人が負傷。

女性は腹部を打撲していたことから、帝王切開で仮死状態の男児を緊急出産した。男児は事故によって肺などを挫傷しており、事故から1週間後に死亡している。

日本では「胎児」は人とみなされないものの、死亡した男児は緊急出産によって出生していたことから、警察では「男児の死亡も事故と関連あり」と判断。業務上過失致死傷容疑で送検。検察も同罪で起訴していた。

7日に行われた判決公判で、長崎地裁の林秀文裁判官は「男児は母親の胎内にいた時点で事故によって負傷し、出生後に死亡した」、「男児の死亡は事故と関連性がある」と認定した。その上で裁判官は「男児の死亡が母親に与えた打撃は大きく、刑事責任は決して軽くない」と指摘したものの、被告に前科が無かったことから情状の酌量は認め、禁固2年(執行猶予3年)の有罪判決を言い渡した。

《石田真一》

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