パンクの可能性を否定できず、4人死傷事故で無罪判決

自動車 社会 社会

2004年10月、群馬県昭和村内の関越自動車道下り線で、走行中の乗用車が車線変更中にコントロールを失って横転。4人を死傷させたとして、業務上過失致死傷罪に問われていた23歳の女性に対する判決公判が3月27日、前橋地裁で開かれた。裁判所はタイヤの空気が抜けたことが事故の起因と考えられるとして、女性に無罪の判決を言い渡している。

問題の事故は2004年10月29日夜に発生した。昭和村橡久保付近の関越自動車道下り線で、20歳(当時)の女性が運転する乗用車が車線変更中にコントロールを失い、道路左側の標識柱に激突して横転した。クルマは大破し、後部座席にシートベルト未着用で同乗していたとみられる1人が車外に投げ出されて全身強打で死亡、運転者を含む3人が軽傷を負った。

クルマは約140km/hの速度で走行していたとみられ、検察では「事故は高速走行時のハンドル操作ミスが原因で発生した」として、運転していた女性を業務上過失致死傷罪で起訴。これに対して女性は「事故はタイヤがパンクするかバーストするなどして、タイヤの空気が急速に失われたことが原因」として無罪を主張していた。

3月27日に行われた判決公判で、前橋地裁の結城剛行裁判官は「事故直前、右後輪タイヤに急激な空気抜けが生じた可能性は否定できない」と、被告側の主張を容認。「被告人に過失があったとは断定できない」と指摘し、女性に無罪を言い渡した。

《石田真一》

【注目の記事】[PR]

レスポンス公式TikTok

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 日産、小型ミニバン『グラバイト』予告…2026年インド発売へ
  2. 驚くほど広がる後方視界、ホンダ「Nシリーズ」専用「リアビューミラー&カバー」が発売
  3. 注目の125ccスクーター2台をガチンコ比較!「静粛」のアクシスZか?「快活」のアドレス125か?
  4. 三菱『デリカD:5』新型発売、価格は451万円から…SUVとミニバンが融合「三菱らしさ」武器に
  5. 三菱『デリカD:5』18年目の大幅改良で「原点回帰」、期待されるフルモデルチェンジは? 開発責任者「デリカを終わらせてはいけない」
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る