「自動車技術展:人とくるまのテクノロジー展2007」が23日〜25日にかけてパシフィコ横浜で行われたが、ホンダのブースを訪れて怪訝な顔をする来場者が多かった。
というのも、ホンダの関係者が東京ガスのパンフレットを配っていたからだ。クルマのパンフレットだと思ってもらった来場者の中には、間違って配られたものだと思い、ホンダ関係者に確認する姿もあった。
実は今回、ホンダは燃料電池車『FCXコンセプト』や電子制御燃料噴射装置を搭載した「Wavel25i」のカットモデルのほかに、次世代型薄膜太陽電池と家庭用小型コージェネレーションユニットを展示している。
そして、そのコジェネユニットが「ECOWILL(エコウィル)」というブランドで東京ガスをはじめとしたガス会社から販売されている。ホンダのコジェネユニットは、世界最小のガスエンジンと独創の正弦波インバーターを組み合わせた画期的な小型発電システムで、発電効率も抜群という代物だ。
現在、電力会社によるオール電化の攻勢で、ガスエンジンを利用したコジェネは押され気味。また、ホンダのコジェネビジネスもまだまだ収益的に厳しく、「補助金をもらってトントン」(同社関係者)という状況だ。そこで、コジェネの普及を一層促進する狙いもあって、ホンダ関係者は東京ガスのパンフレットを配っていたのである。